徳島県の南東部に流れる一級河川那賀川の中流域に点在する町々で、楠根町・深瀬町・十八女町・大井町・太田井町・細野町・水井町・加茂町・吉井町・熊谷町の10町で構成された地域の名称です。(阿南市に合併する前は那賀郡加茂谷村でした。)
農業が盛んで、一年を通じて十数種類の作物を栽培し販売しています。
施設栽培では、徳島県特産のスダチをはじめ、ミカン、イチゴ、チンゲンサイ、チマサンチュ、アイスプラント、ラディッシュなどを栽培しています。露地栽培においては、水稲、人参、菜の花、オクラ、ほうれん草、スダチ、ミカンなどを栽培しています。
神社仏閣も多くあり、勝負の神様・合格祈願の神様として有名なお松大権現(猫神様・加茂町)や各町に神社が祀られています。また、四国八十八ヶ所の第二十一番札所・太龍寺(加茂町)があり、二十番札所・鶴林寺、二十二番札所・平等寺につづく歩き遍路道が確保されており、地元ボランティアのもとに整備や道案内が行われています。
自然環境に置いても貴重な動植物が生存しており、地区内外からも注目されています。また、昔は鉱物資源もマンガン、水銀鉱山などがあり、石灰岩は近年まで採掘されていました。
生活環境面は、金融機関は農協(吉井町)、郵便局(加茂町)があり、病院施設は阿南市加茂谷診療所(加茂町)も常設されていますが、スーパーやコンビニなどはありません。
教育面においては、加茂谷幼稚園(吉井町)、吉井小学校(吉井町)、加茂谷中学校(加茂町)があります。加茂谷中学校の正面玄関横には、野球部が四国大会で準優勝したときに詩人・サトウハチローから送られた『そこに少年の日がある』の詩碑が建立されています。また、少年野球や少女バレーなどの活動も盛んです。
中山間の農村地域で少子高齢化が進む田舎町ですが、お接待の精神と人の良さが続く地区です。